幼児がお金を稼ぐことに挑戦した日。《後日談》

稼いだお金が幼稚園児に自信を与えた。

二人で手を取り合って歩く幼児

憧れのイオンのおもちゃ売り場で、誰にも文句を言わせず自分たちの好きなものを買う。

 それが彼女を「稼ぐこと」に突っ走らせた原動力でありました。

ですので、出店後早速、


「わたしのかせいだおかねで、すきなものを買いに行きたい!」

と言いだしました。

彼女の手元にあるお金は「1280円」。
正直、止めたかったんです。

時期尚早だとね。

だって、彼女が欲しいものはプリキュアやプリンセスの可愛らしいおもちゃ達ですよ。
あのおもちゃどもは、保護者狙いの値段設定。
「子どものためなら…これぐらい出せるでしょう?」という大人向けの強気価格なわけです。

「ねぇ、もう1回稼いでからにしたほうが、良いもの買える気がするんだけど…どう?」

「ううん、わたしお金持ってるから!」

なんという揺るぎない自信。

わしゃゼニもっとんじゃぜ? もうこの1280円があれば、どんなものだって、好きな数買えるんじゃぜ!!!
とでも言うかのような表情。

 祖父母からもらった千円と、自分で稼いだ千円。
同じお金のはずなのに、自分で稼いだ千円はものすごく大金で、ものすごく重みがあるように感じている。

 それは大人である僕でもそういう感覚はあります。
そして、まだ娘は5歳。
余計に自分の稼いだ1000円を大金に、まるで10000円であるかのように感じていたようです。。

がっかりさせるに忍びない。けど、いつか現実を思い知らなきゃならない。

悩んだ挙句、この現実にぶちあたることこそがきっと、彼女の学びになるのだ…そう自分に言い聞かせてイオンのおもちゃ売り場に連れていくことにしました。

自分で稼いだお金で鍛えられる、幼児の金銭感覚のリアル。

重なる千円札

目をキラッキラ輝かせて一目散にプリンセスコーナーへ走る娘。

「可愛いドレス!これいくらー?」
『それ3000円』

「このメイクセットいいなー!」
『それ2500円』

「この杖いいなー!」
『それ4000円』

怪訝な表情をする娘。

「…これは?」
それ2000円

「え、このアクセサリーセットは?」
『それ1500円』

突きつけらる現実。

動揺した彼女に、弟がさらにおいうちをかけはじめます。

「ベルトかってくれるんだよねー!ベルトほしいー!」
『それ4000円』

「サウザンジャッカー欲しい!」
『それ安売りで1500円』

「キラメンタルー!」
『それ3000円』

動揺が背中から伝わってきました。

もはや弟は無視して、なんとか自分の納得のいく欲しいもので買えるものはないかと、
ひたすら店内のおもちゃを確認しはじめる娘。

「ベルト欲しいよー!」

もう弟は完全に無視です。

正直に言います。
もうこのときは本当に見てられなかった。

お店で販売しているときも必死だけど、そんなレベルじゃないんです。
なんていうんでしょう…この「大人社会の相場」という木の板で往復ビンタをしこたまくらっている感じ。

夢を見て、頑張って、それでも全然届かないんだという現実を突きつけられながらも、
まだきっと良いものが買えるはずなんだと一縷の希望にすがる後ろ姿。

あまりに気の毒。
それはつい自分の財布にいくらお金が入っていたかを調べて、援助したい気持ちに駆られてしまうほどでした。

でも、さすがにここでお金出しちゃダメだろ。

そう思って、ぐっとこらえ、

「ここはおもちゃ屋さんで、新品のおもちゃだから…どれも高いんだよ。」

「値段はどこで買うかによって、大きく違うんだよ。インターネットならもっと安く買えるかもしれないし、
 中古を安く売っているバザーや市に行ったら、もっと安くていいものが買えるかもよ?」

と、声をかけました。

でも、

「今日ここで買いたいの!」

そうか、彼女は安く良いものを買いたいんじゃなかったんだね。
今日この憧れのイオンのおもちゃ売り場で、自分のお金でおもちゃが買いたかったんだよね。

幼児の財布に優しいお店。それは百均。

ひたすら悩み続け、とうとう1200円の「プリンセスのアクセサリーセット」のいずれかにするか…
というところまで辿りつきました。


しかし…

「おねえちゃんー、どれが買えるのー」

なおも足を引っ張る弟の存在。

弟に何か買うことを考えたら、プリンセスのアクセサリーセットすら買えねぇ!!!!

というにっちもさっちもいかない状況に娘は追い込まれてしまいました。

「ちょ、ちょっと散歩してさ、もうちょっと考えようか?別のところに安くて欲しいものがあるかもしれないよ…?」

そう言ってふらふらとたどり着いたのが…

Candoのロゴ
幼児にとっての救いの神。

Can★Doでした。

100円ショップのおもちゃ売り場に着くと、アクセサリーセットや可愛い宝石おもちゃが売っていました。

「これいくらー?」
『それ100円』

「え、こっちのジュエルは?」
『それも100円』

「この剣はー?」(弟)
『それも100円』

見事むくむくとよみがえる娘の自信!!!ありがとうCan★Do!!

と、いうわけで、弟は100円の電車、姉は100円のジュエルと変身セットを無事に買い求め、
無事子供達の心は砕け散らずに済みました。

ふー、やれやれ。

稼いだお金がもたらす、幼児の心の余裕。

あれから、1ヶ月以上が経ちましたが、娘の財布にはまだ800円以上のお金が入っています。

「これ買ってほしいー!」と言って、買ってもらえない時には
「自分のお金で買おうかなー!」と言うようになりました。

使ったらなくなってしまうことはわかっているから、簡単には買わないようですが。


「わたしには、わたしが稼いだお金がある。」


その自負は、娘に多大なる自信と余裕を与え続けているようです。

2歳の時はこんなだったのに…大きくなったなぁ。

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