幼児がお金を稼ぐことに挑戦した日。《その5》
「稼ぐ」をやり抜いた幼児の感想。
たった一言でした。
「むずかしかった」
・・・シンプル。嬉しかったーとか、楽しかったーとか、そういう感じじゃなかったかー。
でも、もうちょっと詳しく知りたかったので、「どんなところが?」と聞いてみました。
「ありがとうとか、いらっしゃいませとか、たくさん話さなくちゃいけないところが。」
なるほど。そうだよね。
お金を数えるだけじゃない。
お客さんとの応答をするだけじゃない。
物品の受け渡しをするだけじゃない。
全部を一緒に処理していかなくちゃいけないし、
お客さんは常に一対一なわけでもない。
全部をその場に応じて、総合的にやらにゃならないわけで。
「お店を出す」って、すごく楽しそうだけど実際のところは、
スポーツや武道で言えば「試合」や「大会」に出ることに近い。
音楽やダンスの分野で言えば、「コンクール」や「コンテスト」。
娘にとってみれば、初めて経験した「本番」の世界。
そりゃあ難しかったよね。お疲れ様。
自分の力よりずっと上の仕事をこなし、幼児は燃え尽きた。
あれから娘は、ビーズアクセサリーキットには触っていません。
「アクセサリー可愛かったよー!」とか、
「また作って売ってほしいー!」という、
嬉しい言葉を聞いて、ニヤッとする表情を浮かべますが、まだまだ充電期間みたいです。


売ることは考えず、ひたすら思いついたことを書いて、切って、貼って、形にする。
そういう世界に戻っていきました。