幼児がお金を稼ぐことに挑戦した日。《その3》

出店中の幼児を救ってくれたのは、やっぱりようちえんのお友達。

小学生とのクオリティー差に愕然とする娘。

そして、「なぜもうちょっと事前に手出ししておかなかった…」と後悔モードに入る父。

二人して青い顔して突っ立っている、そんな状況を救ってくれたのは…同じ園に所属するみんなでした。

そう、今回の「こどもふろしきいち」は園のすぐ横で行われていたため、園の子たちが遊びにくることになっていたのです。

本当に救われました

「これ何ー?」
「これいくらなのー?」
「かわいいー!」
「これもらえるのー?」
次々に園児たちが話しかけてくれ、

「これはね、100円だよ!」
「これは持っていってもいいぬり絵だよ。」
「これは葉っぱと交換できるよ。」
と、わちゃわちゃ対応することで、娘の心のギアが二段階ぐらいあがったのが見てとれました。



実は今回の「こどもふろしきいち」は面白い決まりが出店者側に課されていて、それは「物々交換品を用意すること」でした。

お金を持っていない幼児や幼稚園児の来場者でも楽しめるように、会場付近であつめた木の実や葉っぱなどで集めたものを持って、お店の人と交渉して何かを手に入れられるというシステム。

画期的ですよ。

これが大きかった…!

きっとお金で買えるものしか売ってないのであれば、園のお友達たちはちょっと見てすぐ帰ってしまっただろうし、全体のお客さんの量やコミュニケーションの量も増えなかったと思います。

自分がイベント出店していた時にも感じたことだったんですが…
やっぱり心も体も冷えて縮こまっていってしまうんですよね、お客さんとのやりとりがないと。

たくさんの人が見に来てくれて、なおかつたくさんコミュニケーションが生まれることで、出店者もお客さんも楽しむことができて、さらにそれが会場全体の熱が上げていき、「元気な市」ができあがる。市ってそういうものなんだなーって、気付かされました。

この物々交換システムを使いこなす、いろんな強者がいましたよ。
お店のおねぇちゃんに欲しいことを伝え、


数十枚の葉っぱを集めてきて熱意を伝える

とかね。
もうすごい楽しい。

幼児が一人でお店をこなすのは容易じゃない。

そうこうしているうちにスタッフの方々やお友達のお母様が来店してくれるようになりました。


いつも知っている顔見知りの方々が訪れ、

「これかわいいね!おいくらですか〜?」
と、聞いてくださり、少しずつ売れていく。

慣れない手つきで手作り紙バックに指輪を入れ、商品の値段をノートのメモで調べ

「100えんです」
と伝え、100円硬貨を受け取り、商品を手渡す。

もう一つ一つの動作が必死すぎて、買った人に「ありがとうございました!」と言うことすら忘れてしまう娘。

「買ってくれた人にちゃんとごあいさつだよ」

と少し促しながら、お店は続く。

数回売るやりとりをしても、毎回が全力でいっぱいいっぱい。

「売れて嬉しい!」とか、
「喜んでくれた!」とか、
「お金をもらえた!」とか、

そんなことを考える余裕なんてあるはずもなくて。

ただひたすらに目の前のお客様に反応し、値段を確かめ、話し、お金を授受し、商品をなんとか手渡す。
年中児のキャパシティを超えた作業を必死でこなす。


でも、商品が減っていくたびに、彼女の肩から荷が降りていく。


そんな様子のふろしきいち当日前半でした。

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